なかでも日本統治下における「教育」は、これを経験した年配者が異口同音に絶賛しており、“皇民化教育を押し付けられ、日本語を強要された”などという話を聞いたことがない。それどころか、台湾を統治した歴代の日本人台湾総督は尊敬され、感謝されているのである。
さらに、台湾では日本の軍人や警察官などが神様となって崇められている廟があるのだから腰を抜かしそうになる。
そしてこうした国々は、それぞれの日本との関わりから生まれた対日感情や感謝を忘れることなく現代に引き継いでいる。したがって、正しい歴史を知り現実を理解すれば、その国とどのように付き合っていけばよいかが見えてくるのだ。
実のところ世界はそのほとんどが親日であり、“反日国家”は中国と朝鮮半島くらいだろう。もっといえば、“反日国家”を探す方が難しい。
こうした事実は、近年のインターネットの普及により多くの国民に知られるようになり、著しい偏向報道を続けるメディアや無知蒙昧な政治家たちのウソは瞬時に見破られ、もはや国民に通じなくなっている。
「令和」という新しい時代を迎え、いまこそ先人が築き上げてくれた輝かしい日本の歴史と日本人としての誇りを取り戻そうではないか。
そのためにこそ、どうか世界各地に残された先人の足跡を訪ねていただきたい。きっといい知れぬ感動がこみ上げ、あるいは、あっと驚く新しい発見もあるだろう。そのとき、日本人としての誇りと自信を取り戻すことができるはずだ。
【プロフィール】いのうえ・かずひこ/ジャーナリスト。1963年滋賀県生まれ。法政大学卒。専門は軍事・安全保障・外交問題・近現代史。最新刊に『親日を巡る旅』(小学館)がある。