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2019.08.16 16:00  週刊ポスト

【著者に訊け】長崎尚志氏 『風はずっと吹いている』

「小説に出てくる人間が語る核や戦争に関する議論は全部、自分の中にあるもので、すべてに共感しているし、どれか一つが正しく他は間違っている、ということではありません。ただ、一つ言っておきたいのは、広島で被爆された方の考え方は、どうやったら戦争をしないでいいか、であって、戦争になったらどうすればいいか、ではないということ。現実を見ないのではなく、議論の前提が違っているんです」

 漫画原作者としても活躍する長崎さんにとって、本書が7作目の小説になる。

「これまではエンターテイメント性だけを考えて、面白いと言われることだけを期待して書いていましたけど、この作品は初めて、読んだ人にどう読んだかを聞いてみたいと思った。それだけ強い思い入れがある作品です」と話す。

【プロフィール】ながさき・たかし/小説家、漫画原作者、漫画編集者。出版社に勤務し、漫画誌編集長などを経て独立。2010年、『アルタンタハー 東方見聞録奇譚』で小説家としてデビュー。『闇の伴走者 醍醐真二の博覧推理ファイル』はWOWOWで連続ドラマ化。近作に『編集長の条件 醍醐真二の博覧推理ファイル』『ドラゴンスリーパー』。現在も、東京と、広島の爆心地に近いマンションに仕事場を構えている。

構成■佐久間文子 撮影■黒石あみ

※週刊ポスト2019年8月16・23日号

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