「翌日のゴルフのイベントのために広島のホテルに泊まっていたのですが、朝方に胸の痛みを感じて、脂汗が止まらなくなった。前夜は、翌日が早いから酒もほとんど飲んでいなかったから、絶対にこれはおかしいと思いました。
それで病院が開く時間まで待ってホテル近くの個人病院に行くと、ろくに診察もしないですぐに大病院を紹介された。とにかく心筋梗塞は時間との闘いだそうで、検査をすると3本の冠動脈のうち1本が詰まりかけていた。2週間くらい入院し、いまもバイアスピリンという血液をサラサラにする薬を常用しています」
前出の川井准教授はこう解説する。
「心筋梗塞は早朝に起きやすいといわれます。睡眠から覚醒へと移る際に自律神経系のバランスが入れ替わるため、血圧や脈拍が上がり、それに応じて血管の緊張度が変わって心筋梗塞の発症に至っている可能性はありますが、細かくはまだ解明されていません。
ただ、夏場は就寝前を含めたこまめな水分補給が予防の観点から重要なのは間違いないでしょう。喉が渇いたと感じた時はすでに脱水が進んでいる状態なので、喉が渇く前に、時間を決めて少しずつ水分を摂るようにしてください」
2001年6月に心筋梗塞で入院したフリーアナウンサーの徳光和夫氏(78)のケースでも、
「都内のホテルに滞在中、徳光さんが激しい胃の痛みを感じて大量の汗をかいていたので、奥さんがとにかく水を飲むように薦めたそうです。翌日、病院にかかって心筋梗塞だと診断されていますが、医師からは水を大量に飲んだことで辛うじて命がつながったといわれたそうです」(在京キー局関係者)
というエピソードもあり、やはり水分補給の死活的な重要性を示唆している。