「大輔の入団が決まった時、即戦力だと騒がれていたが、東尾(修)監督も私も実際に見るまでは“所詮は高校生”と過小評価していた。
しかし、実際に見るとその完成度に驚いた。プロで通用する土台がすでに身についていたのです。プロで完投するには、試合で130球、ブルペンで30球、イニング間に30球と、1日で計200球は投げますから、高校時代にしっかり投げ込んだ選手のほうが期待できる。大輔は1年目キャンプから進んで投げ込みをして、オープン戦で結果が出なかったら翌日も200球を投げていましたからね。
大輔の場合はまさに即戦力でしたが、プロの土台を作るまで多くの高校生は2~3年はかかります。即戦力とされる奥川君も1年目からどこまで通用するか分かりませんが、予選から甲子園の要所までを投げ続けた奥川君のほうが、佐々木君よりも心強いと思います。少なくとも、早い段階でプロとして扱うことができるのではないか」
※週刊ポスト2019年9月6日号