結果論でいえば、ラミレスDeNAはCSで3位の阪神に敗退した。しかし、就任4年で3位、3位、4位、2位と3度もAクラスになったという“結果”を残していることも事実だ。
「もちろん、中畑清前監督の育てた選手たちが活躍した点も見逃せませんが、ラミレス監督の選手起用がハマった面もある。ファンの中には『他の監督なら優勝できた』という意見もありますが、果たしてそうでしょうか。4年で3度のAクラスの監督の続投は、賢明な判断でしょう」
だからといって、ラミレス監督が今のままで優勝できるか疑問は残るという。
「自分がこうだと思ったら突き進む頑固さは指揮官に必須ですが、時には人の意見に耳を傾ける柔軟性も欠かせない。巨人の原辰徳監督は時代に合わせて采配をふるっており、3度目の監督就任でも優勝した。来季のDeNAには、頑固なラミレス監督を説得できる理論のあるコーチを参謀として置くことが優勝への条件だと思います」
巨人でV9を達成した川上哲治監督には牧野茂ヘッドコーチ、西武黄金時代を築いた森祇晶監督には黒江透修ヘッドコーチがいた。彼らは時に監督に物申し、三塁コーチャーを務めた牧野ヘッドは時に監督のサインを勝手に変えていたという逸話も残っている。
ラミレス監督は、自らに意見するコーチを容認できるか。フロントは、適切な人物を傍に置けるか。DeNAの来季は、これからの組閣に懸かっていそうだ。