日本大使館前での慰安婦集会には学生の姿も(写真/AFP=時事)
韓国の教科書事情に精通する韓国人作家の崔碩栄氏が歴史や地理以外で注目するのは、「音楽」の教科書だ。
「40代の私が学校で習った童謡の多くが、教科書から消えています。例えば『故郷の春』は40歳以上の韓国人なら全員歌えるほどの国民的童謡ですが、今の音楽の教科書からは消えてしまった。理由は、作曲家が親日派だったからです」
長年親しまれてきた楽曲や童謡の作り手まで、「親日派」の匂いが漂えば、教科書から消されるとの指摘だ。
「韓国の教科書は版元による違いがほとんどありません。国の検定で目次から記述内容まで細かく決まっていますから、出版社はそれに沿って書く。結果、どの教材にも同じような対日観が記され、多角的な視点が育まれない」(崔氏)
※週刊ポスト2019年10月18・25日号