「野村監督の退任した翌1978年から1997年までホークスは20年連続Bクラスでした。その間、ホークスの顔だった野村氏がヤクルトの黄金時代を築いたことは皮肉でした」

 ファンからすれば、生え抜きとして活躍したスター選手が監督やコーチとしてチームを率いる姿が望ましいだろう。しかし、球界では最終的に引退した球団で指導者になるケースは多いが、古巣に戻る例は意外と少ない。

「横浜では金城龍彦も引退勧告の末にFAで巨人に移籍し、今年は2軍の打撃兼外野守備コーチでした。巨人がよく戦力外になったベテランや峠の過ぎた選手をFAで獲得するのは、引退後を見越してのことでしょう。昨年オフに獲得した、メジャー経験者である中島宏之や岩隈久志は、今シーズン活躍できませんでした。来シーズンもどれくらい成績を残せるか不透明です。しかし、仮に選手として上手くいかなくても、将来指導者として豊富な経験を伝えてくれればいいと球団は考えているのではないでしょうか。

 巨人の補強は批判されることもありますが、将来のことまで視野に入れている。巨人で、功労者が遺恨を残して移籍するケースがないとは言いませんが、少ないほうでしょう。もちろん選手としても、巨人ブランドのまま引退したいという思惑はあるかもしれませんが、12球団の中では功労者を無下にしない部類に入ります。今年の阪神の鳥谷敬や楽天の嶋基宏のように、球団史に残るような活躍をした選手には、本人が納得いくまで、その球団で現役をやらせてもいいと思います。将来を見越した時、優秀な人材を他球団に流出することになり、結局球団が損をすることになるからです」

 将来、石井琢朗がコーチ、あるいは監督として、横浜に復帰する日は来るだろうか。

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