「前日から下剤を飲む必要があるなどやや負担は大きいですが、便潜血検査が陰性だったのに内視鏡検査をしたところ大腸のがんが見つかったというケースは少なくない。腸内をカメラで直接観察し、がんの疑いのある部位を発見したら、その場で内視鏡の先にあるワイヤーやナイフなどを操作して切除し、病理診断にまわすことができるのが大きな利点です」(同前)
肛門からカメラを入れる負担はあるものの、一度検査したら、毎年は受けなくてもいい場合があると谷本医師が続ける。
「大腸がんのリスクが上昇する40歳以上になったら、一度は検査を受けてほしい。腸内を専門医が観察すれば、ポリープができやすく大腸がんリスクが高いタイプか、そうでないかがわかる。2回受けて何も異常がなければ、その後は数年から5年に1回程度の検診で構わないでしょう。1回あたり自己負担では1万5000~2万円程度で受けられます」
※週刊ポスト2019年11月8・15日号