国内

現金6000万円が消滅、梶山経産相が茨城県議にバラ撒いたカネ

梶山弘志・経産相に浮上した金銭スキャンダル(時事通信フォト)

 菅義偉・官房長官の側近政治家には、選挙にまつわるカネの疑惑がつきまとう。法相を辞任した河井克行氏と妻で参院議員の案里氏には、辞任のきっかけとなった参院選のウグイス嬢買収疑惑に続いて、地元県議にカネを配っていた疑惑が発覚、国会で公選法違反を追及されている。

 選挙区への香典問題で経産相を辞任した菅原一秀氏の後任に起用されたもう1人の菅側近大臣、梶山弘志・経産相にも、2年前の茨城県知事選でカネまみれ選挙を指揮した過去がある。

 梶山氏は菅氏が“政治の師”と仰ぐ故・梶山静六自民党幹事長の長男で、菅側近としては河井氏、菅原氏の“兄貴分”にあたる。初入閣も一足早かった。

 問題の茨城県知事選は梶山氏が地方創生相に入閣した直後の2017年8月に行なわれた。当時、茨城では当選6期の現職知事が県政に君臨していたが、官邸では菅氏が中心になって対立候補に元経産官僚の新人を擁立した。その選対本部長を務めたのが県連会長の梶山氏だった。

 ところが、選挙は県を二分する大激戦となり、自民党の県議団も分裂。梶山氏が率いる自民党県連は40数人の県議に3月に100万円、6月に30万円の“つかみガネ”を配ったのである。

 本誌・週刊ポストはその県知事選さなかに、〈茨城県知事選に自民党がバラ撒いた「現ナマ」6000万円〉(2017年8月4日号)の見出しで、「県連役員から“領収証はいらない”と現金を手渡しでもらった」という県議の証言を報じた。

 県議にカネを配った県連役員は会長の梶山氏に近い人物で、選挙直前に梶山氏が初入閣(2017年8月3日)すると、「選挙にもプラス。大臣に恥をかかさないよう(自分たちが)一致団結できる」と檄を飛ばした。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン