沢尻エリカは濃姫役を演じるはずだった
「NHKでも、音楽番組などは出演時に契約書を交わすケースもあるが、せいぜい反社会的勢力との関係を否定するくらいで、薬物についてまで事前にケアすることはできません」
“幻”となった沢尻の大河出演だが、復帰の可能性は「ゼロではない」という。大河ドラマ史に詳しいライターの近藤正高氏はこう話す。
「1978年の『黄金の日日』に出演していた室田日出男は覚醒剤所持で逮捕され降板しましたが、その特異なキャラクターが重宝され、『琉球の風』(1993年)、『北条時宗』(2001年)に再び出演しています。それでも復帰まで15年かかりました」
コンプライアンスが厳しくなった現代ではなおさら難しいだろう。放送前から厳しい船出となった『麒麟がくる』と出演俳優たちに、大河ドラマ級の「逆転劇」はあるのだろうか。
※週刊ポスト2019年12月6日号