ライフ

グルテンフリーに糖尿病、糖質制限に死亡率上昇のリスクも

食べ物に気を使う人は多いが…(写真/AFLO)

 特定の食品を“食べない”ことが大きなリスクとなることがある。近年注目を集める「グルテンフリーダイエット」には「2型糖尿病」のリスクがあると報告されている。

 グルテンとは、小麦やライ麦などに含まれるたんぱく質のこと。グルテンの摂取を控えて免疫力向上やダイエット効果をめざす食事法がグルテンフリーだ。海外のセレブや、テニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチらのスポーツ選手が取り入れて、日本でも健康意識の高い人々から支持を得てきた。

 しかし米ハーバード大の研究チームが約20万人の患者の30年分のカルテを分析したところ、1日4g以下のグルテンしか摂取しなかった人は、12g以下の標準的な量のグルテンを摂取した人に比べて、2型糖尿病の発症リスクが13%上昇したのだ。健康検定協会理事長で管理栄養士の望月理恵子氏が指摘する。

「もともとこの食事法は、小麦アレルギーや、北欧や米国に患者の多い『セリアック病』(遺伝性のグルテン不耐症)のために治療法として開発されました。治療を必要としない一般の方が行なうと、食物繊維や微量栄養素が不足し、2型糖尿病のリスクが上昇すると考えられています」

 炭水化物の摂取を減らす「糖質制限ダイエット」も広く知られているが、こちらは死亡率を上げるとの研究がある。

 国立国際医療研究センターは2013年、糖質の摂取量が最も少ない「低糖質群」(食事全体の30~40%以下)と最も高い「高糖質群」(食事全体の60~70%)を比較解析した結果を発表。それによると、「低糖質群」の総死亡率は「高糖質群」の1.31倍高かった。

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト