国内

倉山満氏 安倍首相はやり手だけれど、気の弱いホステス

憲政史家の倉山満氏

 安倍晋三首相は、ホメられると喜ぶが、批判にはあまり耳を傾けない面もある。だったら話を聞いてもらうには、ホメるしかないのではないか。そこで、憲政史家の倉山満氏に安倍首相を讃えてもらった。

 * * *
 安倍さんの憲法改正に対するこれまでの姿勢、言動を見ると、一言で言えば“やり手ホステス”です。つまり、自分は憲法改正を何一つ進めていないのに、「安倍さんなら憲法改正をやってくれる」という『夢』を与えて、身も心も奪ってしまう。自分への票を貢がせ続ける。保守、改憲派に対する姿勢はずっとそれ。それにもかかわらず、嫌われないって凄い手練手管です。まったくヤレる可能性がないのに、ヤレるんじゃないかという夢を見させているわけですね。

 ただ、安倍さんが彼らから得ている票もお金も大したものではない。だとすると安倍さんが何を気にしているのかと言うと、彼らから批判されることでしょう。

 安倍さんは左派から批判されても、痛くもかゆくもないのですが、改憲派から批判されると凄く痛い感じを受けるんでしょう。普段は産経新聞より部数の多い読売新聞ばかりを向いているけれど、絶対に味方だと思っていたその産経に叩かれるといたく傷つくみたいな、そういう心境でしょう。だからこそ、保守、改憲派に夢を与え続けないといけないと思っているんじゃないでしょうか。

 やり手だけれど、気の弱いホステスということです。店はほどほど繁盛するが、得意客を繋ぎとめるための話術しかない。これが安倍さんの改憲姿勢を説明するすべてだと思います。

※週刊ポスト2019年12月20・27日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン