「被災者にとってペットと一緒にいられることは心のケアにつながり、生活を立て直す際の糧にもなります。そのような存在のペットを守ることは、社会においても重要だと考えています」(船津さん)

 ところが課題はあるという。人命救助を担う災害派遣医療チームは、国の防災基本計画にその役割が明記されているが、VMATの活動には現状、法的根拠がない。そのため、現在の法律では、獣医師が被災地に入るだけでも多くの手続きが必要で、時間的ロスを生む。そのうえ、活動費などの援助もない。

 東北や東海地方でも設立の動きがあり、全国的な広がりをみせているVMAT。各地に増えれば、ペットを飼う人にとって、心強い味方になる。

 国からの支援を受け、もっと円滑に運営できるよう、私たちの認知と理解が必要だ。

※女性セブン2020年1月2・9日号

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