◆1億円のボーナスも

 夏季五輪と冬季五輪のメダリストに対し、JOC(日本オリンピック委員会)は一律で「金500万円、銀200万円、銅100万円」の報奨金を支払っている。この額は2016年リオ五輪からで、それ以前は「金300万円、銀200万円、銅100万円」だった。

 また、JOCに加え各競技団体からも報奨金が支払われるケースも多いが、その額はまちまちだ。

 最も高額なのは陸上競技で、金メダルは2000万円。さらにマラソンで日本記録樹立となれば、1億円のボーナスが日本実業団陸上競技連合から贈られる。2018年2月の設楽悠太(28)、同年10月の大迫傑(28)に続き東京五輪でビッグマネーを手にするランナーが現われて欲しいものだ。「メダルの価値=報奨金額」と定義するならば、ここでも陸上競技が頭一つ抜けていることがわかる。

 次いで高額な報奨金を用意しているのがバドミントンや卓球で、「金1000万円、銀500万円、銅300万円」。バドミントンは女子シングルスでリオ銅の奥原希望(24)、卓球も女子団体で銅メダルを獲得した伊藤美誠(19)、石川佳純(26)ら、メダル候補を擁する競技だ。

 マイナー競技ながら高額報奨金で目立つのは、東京五輪で新規採用される空手。男女の形と、男女各3階級の組手という計8種目の代表選手に対し、全日本空手道連盟は笹川尭会長の鶴の一声によって、「金1000万円、銀500万円、銅300万円」に設定された。大風呂敷を広げはしたものの、メダルの量産によってこれが空手形とならないことを祈るばかりである。

 こうした太っ腹な団体に比べて、なんとも渋ちんなのがメダルが期待される体操で、「金50万円、銀30万円、銅20万円」だ。しかし、臨時ボーナスが出るだけましかもしれない。競泳や柔道、野球やサッカーでは、自国開催となる東京五輪でも報奨金がいっさい支払われないことが決まっている。

 また、選手の所属企業やスポンサー企業からも報奨金が支払われるケースがある。リオ五輪の時に話題になったのは、陸上競技のケンブリッジ飛鳥(26)に対する報奨金だ。当時所属していた「ドーム社」の安田秀一社長自ら、「(100mで)日本人初の9秒台を出せば1億円出す」と公言。しかし、予選も準決勝も10秒台のタイムで、決勝進出も逃した。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン