芸能

木村拓哉 従来の鉄則を封印、”キムタク作品”の新ジャンル

時間と費用をかけた撮影に「本当に久しぶり」と話す木村

 令和2年も年始から多くのドラマが放送されたが、コラムニストのペリー荻野さんが注目したのはこの2作品。木村拓哉主演の特別ドラマ『教場』(フジテレビ系)と、芳根京子主演の連続ドラマ『チャンネルはそのまま!』(テレビ朝日系)だ。この2作はこれまでの2人の主演作と決定的に異なる点があるという。ペリーさんが詳しく解説する。

 * * *
 ふたつの「封印」が年始ドラマを盛り上げた

 年末年始、テレビばっかり見ていたみなさま、お疲れ様でした! 多くの特番が放送された中で、私が注目したのは、ふたつの「封印」がドラマを盛り上げていたことだ。

 一つ目は木村拓哉主演の『教場』。フジテレビ開局60周年特別企画で、放送前から白髪の木村の姿が話題になり、オンエア直後から、笑顔ゼロの演技も話題になった。しかし、ここで本当に封印されていたのは、木村拓哉の「アップ」だった。

 警察学校の教官である風間(木村)は、ある事件により右目を失明しており、常に色付きの眼鏡をかけている。その指導は冷徹で厳しく、観察力、推理力は恐ろしいほど。教え子に警察官として不適切な要素を見つけると即座に「退校届」を提出するように命じるのである。

 靴音を響かせながら教室に向かう後ろ姿、薄暗い道場でひとり瞑目する剣道着姿、花壇に水をやるうつむいた背中…カメラは遠方から木村を狙う。ほとんど彼の表情を映さない。

 笑顔はもちろん、怒りも焦りも、その表情をアップですべて拾うのが、木村拓哉ドラマの鉄則だった。だが、このドラマではそれを封印。生徒が隠し持っていた拳銃を突きつける場面では、いつものカッコよさが強調されるのか?と思ったが、アップになったのは、木村の顔ではなく、発射された弾が打ちぬいた白黒の的中心の穴だった。このドラマは、木村拓哉新ジャンルの幕開けだ。

 もうひとつ注目の「封印」は、テレビ朝日で放送中の『チャンネルはそのまま!』の芳根京子である。

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