【反対】
●島田洋一氏(「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」副会長)
島田洋一氏は慎重派(写真/共同通信社)
安倍首相はトランプ大統領に拉致問題解決を金正恩に伝えるよう要請し、トランプは拉致被害者家族に「いつも頭の中にある」「帰国させるように努力したい」とまで述べました。が、訪朝が実現したのに拉致問題は何ら進展していない。
北朝鮮は強かな国ですから日本の首相が訪問すれば、その事実を日米分断のイメージ工作に使うでしょう。
日本が北朝鮮に融和的なスタンスを見せれば、北朝鮮と関係のある国にも影響が及びます。核実験やミサイル発射などを理由に国連が制裁決議していますが、北朝鮮に物資を提供している友好的な国からすると、北朝鮮との関係をもう少し緩めてもいいだろうとなる。せっかくの制裁を日本が壊す形となります。
安倍首相が金正恩に単に会いに行くだけでは全く意味がありません。
※週刊ポスト2020年1月17・24日号