いい面もたくさんあるのだが、やりすぎると問題があるように思う。アメリカ医師会(AMA)は厳格なマクロビオティックは栄養失調になるとしている。アメリカがん協会も、子どもが実践することに反対意見を述べている。やはり、タンパク質不足は見過ごすことができない。
ぼくは以前「だらしのないベジタリアン」を自称していた。野菜をたっぷり摂りながら、魚や肉などをちょこちょこ食べて、タンパク質を摂ることが大事だと思っていたからだ。「ちょいマクロビ」とか「だらしのない」くらいのがちょうどいいのである。
●かまた・みのる/1948年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県の諏訪中央病院に赴任。現在同名誉院長。チェルノブイリの子供たちや福島原発事故被災者たちへの医療支援などにも取り組んでいる。著書に、『人間の値打ち』『忖度バカ』など多数。
※週刊ポスト2020年1月17・24日号