国内

ガセネタで殺人犯にされたスマイリーキクチ、今何を思う

投稿された誹謗中傷コメントは全て印刷し、警察に証拠として提出した

 ある日突然、ネット上に自分の個人情報が公開され、犯罪者として拡散される──。そんな事件が増えている。

 お笑い芸人のスマイリーキクチさん(以下、キクチさん)は、1999年からの10年間、「凶悪殺人事件の共犯者」だという誹謗中傷に悩まされた。

「ある日、事務所の人から、ぼくの公式サイトの掲示板を見せられ、目を疑いました。そこには、ぼくが10年前に世間を騒がせ、すでに判決も出ている凶悪事件の共犯者だという投稿がされていたんです。その根拠は、犯人たちと同じ足立区出身だったことや、彼らと同世代だということだけでした」(キクチさん・以下同)

 事務所は公式サイトで投稿内容を否定したが、誹謗中傷はひどくなり、出演番組などにも抗議が殺到。さらには、「彼女がいたら乱暴してやる」など、本人以外も脅迫されるようになった。

「ぼくのことより彼女や家族に何かあったらという恐怖が大きく、警察へ相談しました」

 これまでも警察の生活安全課には相談に行っていたが、相手にされなかった。しかしこの時に、ネットでの誹謗中傷や脅迫は刑事課の担当だと知り、刑事課に相談。捜査をしてもらえることに。その結果、誹謗中傷コメントを書いた3000人以上の中から悪質な書き込みをした19人を特定。名誉毀損や脅迫罪で18人を摘発、1人が逮捕された。ネット上で誹謗中傷をした複数の加害者が一斉摘発されたのは、日本では初めてのことだった。

◆誹謗中傷犯は正義感あふれる普通の人

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン