これにより、キクチさんの無実が証明されたわけだが、これら19人の中で、彼に謝罪した人は1人もいなかったという。
「みな自分が被害者だという認識で、“デマに騙された”“悪いことはしていない、正義感でやった”などと言っていました」
誹謗中傷犯には、大学職員などの社会人、主婦や未成年者もいたが、特に過激な発言をした人は女性に多く、いずれもまじめそうで、暴言を吐くようには思えなかったという。
「正直、訴えることには迷いがありました。もし、名誉毀損や脅迫罪が認められなかったら、ネットがますます無法地帯になると思ったので。しかしこの結果を受けても誹謗中傷が増え続けているのは残念です」
ネットには、正義の名のもとなら、何をしてもいいと考える人がいる。彼らは常に叩ける相手を探している。明日はわが身なのだ。
※女性セブン2020年2月20日号