演技力には定評のある門脇麦だが(時事通信フォト)
これは門脇さんという役者のせいというよりも、キャスティング、演出、脚本のミスマッチによるものでしょう。
『麒麟がくる』が始まった当初は、駒の設定に期待を感じました。戦国といえば権謀術数、兵法や勝敗の話が多くなりがち。そこに一般庶民や女性の視点を盛り込む役割を担いそうだったからです。戦(いくさ)中心の大河ドラマをあまり好まない女性視聴者たちに対しても、「駒の視点から活き活きとした戦国の世が描かれたら、人間ドラマとして人気が出るかもしれない」と想像しました。
がしかし、残念ながら今のところ駒の存在が物語の中で効果を発揮しているとは思えない。今後ぜひ、「なるほど駒が登場する理由があったよね」と腑に落ちるような展開・演出をして欲しいものです。まずは川口さん演じる帰蝶に注目。その姿がドラマの中でどれくらい輝くのか、第8話に期待します。