芸能

中村梅雀、幼少期は時代劇嫌いだったが今は「残さねば」の心

時代劇は嫌いだったのに…

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、中村梅雀が小さい頃に嫌いだった時代劇と関わるようになってからのこと、他の役者が見て悔しがる芝居をやりたかったことについて語った言葉をお届けする。

 * * *
 中村梅雀は『赤かぶ検事』シリーズ、『信濃のコロンボ』シリーズなど、テレビの二時間ドラマに数多く主演、人の好さげな飄々とした芝居を演じてきた。

「まあ、得意分野なんでしょうね。僕自身が飄々として見えるところがありますから。実際はそうではないんですが、そう思わせている部分が生きてるんですよ。ですから外面ですね。刑事や検事も外面を持っているわけですから、そういうごまかし方は共通しているんでしょう。

 でも、基本的には『中村梅雀』としていかに生きるかということを考えて頑張ってきました。それから、監督さんが凄い人ばかりだったのもあります。

 たとえば江崎実生さんには『ここは踊ってもらいたいんだけどね』と要求されたりしました。『二時間ドラマではインパクトが必要なのでここは大げさに』『ここはシリアスに』『ここは立て板に水でブワッと』といった具合に、僕の緊張感と使命感を上手くたきつけて追い詰めて集中させて、コントロールしてくれましたね」

 二〇一一年、時代劇専門チャンネル初のオリジナル時代劇『鬼平外伝 夜兎の角右衛門』に主演、それを前後してテレビ時代劇の多くで重要な役柄を演じるようになっている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン