「『楽天ユニオン』代表のIDとパスワードを使ってログインした中に『Nikkei』のIPアドレスがあった。つまり、日経新聞社の回線からアクセスされているとわかったのです。12月10日の17時台に2回、ありました。
『楽天ユニオン』代表と取材を通じて親しくなった日経の記者に何らかの形でパスワードが渡り、管理システムが閲覧されたのではないかと推測されました。“不正アクセス”により楽天の信用が揺らぐだけでなく、ユーザーの個人情報が流出する危険性があるため、どう対応するか頭を抱えている状態です」
管理システムに“侵入”するという取材活動が有効だったかは不明だが、日経は〈楽天、送料無料化に風波 3月18日開始「独禁法抵触」の見方も 負担増に出店者反発〉(12月20日付)など、楽天の送料問題を報じている。
もし、日経の記者が他人のID等を使って管理システムにログインしていたとなると、どのような問題があるのか。水谷真実弁護士の解説。
「不正アクセス行為の定義に、不正に他人のパスワードなどを入力してアクセスし、制限されている特定の情報などを使用できる状態にさせる行為があります。そうならば、記者の不正アクセス禁止法違反が問われます。ただし、出店者の承諾のもとでIDやパスワードを教えてもらってシステム内を閲覧していたのであれば、違反は問えません。その場合、アクセス管理者(楽天)が第三者へのIDとパスワードの譲渡禁止を規定していたら、規約違反で出店者を訴える可能性があります」
◆「日経の記者さんに伝えました」