「確かにポルトガル、日本、韓国、シンガポールなどBCGワクチンを定期接種にしている国は新型コロナの被害が少なく、スペイン、イタリア、アメリカなど定期接種していない国は被害が多いという相関関係が見て取れます。
BCGワクチンを接種することで黄熱病の発症が抑えられるなど、結核以外へのオフターゲット効果があるとされています。詳しいメカニズムはまだわかっていませんが、新型コロナの感染を防ぐ可能性が指摘されています」
米ハーバード大学公衆衛生学部の疫学者であるメーガン・マレー教授もツイッターで《BCGワクチンが新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を軽減させる可能性がある》と発信。BCG効果に各国も注目し、オランダやオーストラリアでは、医療従事者を対象にBCGワクチンの効果を検証する臨床試験が始まった。
「日本でBCGワクチンが全例摂取されるようになったのは、1951年の『結核予防法』の施行から。したがって71才以上の高齢者は接種していないケースもあるので過信は禁物です」(医療ジャーナリスト)
※女性セブン2020年4月23日号