ホットヨガなどのレッスンを行うスポーツジムでは、実際にクラスター(感染者の集団)が発生している。
緊急事態宣言が出た地域のスポーツジムは休業を余儀なくされたが、対象外の地域ではいまも営業を続けている店舗があるので注意したい。
千葉県在住の男性会社員Cさん(29才)は、“3密”を避けるため電車通勤から自転車通勤に切り替えていた。外食も避けてマスクや手洗いを欠かさなかったが、4月上旬に新型コロナの陽性が判明。現在も都内の大学病院に入院中だ。
Cさんがただ1つ、心当たりがあると語るのは「ボルダリング」だ。ボルダリングとはクライミングの一種で、自然の岩や室内の壁に設置されたホールド(出っぱりやくぼみ)をつかんで登るスポーツ。東京五輪でも実施される。
「3月下旬の休日にボルダリングをしたんです。そのジムは換気のためにあらゆる窓を開放し、人が密集しないように人数制限をしていたので大丈夫だと思いました。
でも振り返ると、ボルダリングは必ず素手で行うので、壁に付着したウイルスを触ってしまって感染した可能性があります。登っている最中に、その手で顔の汗を拭ったり顔をかいたりしました。壁はひとり登り終わるごとに消毒していたわけではありませんでした」(Cさん)
ウイルスは手についているだけでは感染しない。その手から鼻や喉、目などの粘膜に付着し、体内に侵入する。つまり、「額や頬の汗を手で拭うこと」が高リスクであることを考えると、そもそも汗をかくような行動も控えるべきかもしれない。
室内スポーツでは、剣道の稽古をしていた愛知県警の警察官17人が集団感染し、100人近くの警察官が自宅待機となった。
室内の遊戯施設でも感染者が出ている。新潟市では、感染した20代女性が市内の遊戯施設「ラウンドワンスタジアム新潟店」を利用していた。
「女性は音楽ゲームコーナーで、素手で触ってプレーする複数のゲームをしたとみられます。新潟市は女性と同じ時間帯に施設を利用していた客に注意を呼びかけています」(地元紙記者)
学校が休みで子供が退屈していても、室内のスポーツや遊技施設の利用についてはくれぐれも気をつけたい。
※女性セブン2020年4月30日号