国際情報

武漢で最初に警告発した女性医師 姿消すもSNS投稿続行の謎

歴史ある銭湯が危機に

情報統制が行われているのか

 昨年12月、中国・湖北省武漢市における新型コロナウイルス発生の初期段階で、ウイルス感染の拡大に警鐘を鳴らしていた女性医師が今年3月下旬、突然姿を消していたことが明らかになった。この医師は中国や海外メディアの取材に応じて、中国当局が感染当初、情報統制を敷き、何ら対策を講じなかったことを強く批判しており、当局に拘束された可能性が高い。

 中国では2月からこれまで、分かっているだけで、当局の情報統制を批判したジャーナリストら計6人の消息が不明になっており、うち1人は党紀違反の疑いで拘束されている。

 この女性医師は武漢市中心医院に勤務する艾芬(アイ・フェン)氏で、3月下旬、病院から帰宅する際、姿を消したとみられる。

 艾氏は昨年12月、原因不明の肺炎を発症した患者について、重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じ種類のコロナウイルスに感染した可能性があるとして、中国版短文投稿SNS「微博(ウェイボー)」のチャットグループの同僚の医師らに報告した。

 これを受けて、同じ病院の眼科医、李文亮氏が、大学同級生のチャットグループでこの情報を明らかにした。その後、武漢市警察当局は1月初め、艾氏や李氏ら医師ら8人について、「真偽不明の情報を流して、社会的に混乱を引き起こした」などとして、始末書を書かせて訓戒処分を科した。なかでも、艾氏は病院側の党規律委員会に「最も厳しい叱責」を受けている。

 2月に入って、北京から医師団が派遣され、新型コロナウイルスの存在が明らかになると、最高裁判所は艾氏や李氏ら8人の医師の告発は正しかったとして、武漢当局の訓戒処分を無効にした。だが、李氏は新型肺炎患者の治療中にウイルス感染し、2月7日に死亡した。

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