彦いちから連絡があり、今後まだまだアイディアはあり、飛沫を止めたあとは「カミさんのグチを止めたマスク」やら「兄弟子の小言を止めたマスク」など只今検討中らしい。どんな難局でもユーモアを忘れない。これが大切なのだ。心の健康をも提供する。
一方こちらは『笑点』も無観客で寄席もホール落語もない“青雲”な男、林家たい平(笑点の途中で流れるオーケストラとの“青雲”の歌唱すごいネ)。
この男も若い時からこまめでフットワークがよくて器用で──業界内では一番働く男。親が秩父でテーラーをやっていたから、見よう見まねで小さい頃よりミシンがかけられた。
家の中を模様がえし、手を消毒して家内制手工業のスタート。商売柄、山ほどある手ぬぐいを使う。近所の子供達用にと、まず始めてみた。「タイガーマスク」ならぬ「タイヘーマスク」と呼ぶらしい。座ブトン一枚だ。
私も負けずに洒落をひとつ。大きなマスクはやっぱり「マスクデラックス」と言うのか。こんな時こそマスク芸をみせた“ざわちん”の出番だと思うのだが。
ちなみに余談ですが、おいしい“マスクメロン”のマスクとはそのマスクではなくて“香り高いじゃ香”の意味らしい。by広辞苑。
※週刊ポスト2020年5月8・15日号