重症化と医療崩壊のリスクを避けるため、多くの国では都市を封鎖し、人間同士の接触を制限しているが、一方で、経済への打撃を最小化するため、スウェーデンのように普段通りの生活を続けている国もある。その結果、国内での感染拡大は進むものの、ワクチンを待たずして自然感染による集団免疫を獲得することもできるかもしれない。

 しかし、同国では約2万1000人の感染者に対し、約2500人もの死者が出ており、高い死亡率を指摘する声がある。赤阪さんも、自然感染による集団免疫の獲得には難色を示す。

「7~8割の人が自然に感染して免疫をつけるには、相当数の死者を覚悟しなければならない。いまは、なるべく感染者の増加を抑えながら時間稼ぎをして、特効薬やワクチンを待つしかありません」

 4月末には、紫外線や高温多湿の環境が、新型コロナを減少させる効果があるというアメリカの国土安全保障省幹部の報告もあった。これが正しければ、夏になるとウイルスの不活化が進むことが期待される。

 ただし、これらの報告はあくまで研究段階で、「かつての生活に戻れる」と考えるのは早計だ。 米カリフォルニア大学アーヴァイン校公衆衛生学准教授のアンドリュー・ノイマーさんは、「ウイルスとの闘いは持久戦」だと話す。

「感染拡大が小康状態になったとしても、ウイルスは勝手に消えてくれない。ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)を解除すれば、感染は再拡大してしまうでしょう。ワクチンができるまで、徹底して医療崩壊を起こさないよう努めなければなりません」

※女性セブン2020年5月21・28日号

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン