充実したオンライン授業で突出する私立校(イメージ)
◆オンライン授業で公立・私立の差が顕在化
休校期間が長期化すればするほど、教育環境の差が課題として上がってきている。それはストレートに学力格差に結び付いているので、保護者も気が気ではない。
公立中学に通わせている保護者がここへきて急に意識し始めたことが、オンライン授業や生徒への対応における公私の差である。小学校で一緒だった友だちの親から、
「Google Classroomで毎日の課題が出されるようになった。通常の授業時間に合わせて出欠もとられる。出された課題の内容はすべてオンラインで取り組んで提出。提出が遅れたり、忘れていたりすると先生から親にメールが入る」
などという私立中学の話を聞き、あまりの違いに愕然としたという保護者の話を聞いた。
受験生の保護者からも、これまではあまりなかった「〇〇校はオンライン授業を実施できていますか?」という質問が急に増えている。これまではそれほど重要視されていなかったICT教育が充実しているかどうかが学校選択のひとつの要素になってきていることを感じる。
そこで、知り合いの学校に問い合わせたり、HPを検索してみたりしたところ、私学間でも実にさまざまな取り組みの違いがあることが分かった。中にはほとんどアナログ的な対応しかしていない学校も……。4月早々に取り組みを始めたケースをいくつか挙げてみよう。