自分ひとりでできることもあります。

 おすすめは、植物を育てること。お野菜でもいいし、お花でもいい。毎日お世話をしてあげてください。植物が成長する姿を見ていると、心が癒されるし、生命力のたくましさなどに気づくんじゃないかしら。

 料理もいいですね。いま、3食家族で食べることが多いですよね? 作る親も大変です。

 だったら、あなたも作ってみたらどうかな? YouTubeにも料理の手順はたくさんあります。失敗したって構わない。何度だってやり直しはできます。あなたががんばって作った料理に対して、家族が喜んでくれるといいわね。

 コロナについて調べることもやってみてほしい。これは実際に、東京の私立学校などが実践しています。そもそも、ウイルスとは何なのか、という科学的なアプローチに始まって、他国と比べて日本の対策はどうなのか、なぜPCR検査数が少ないのか、とアプローチすれば、行政を考える問いになります。

 なぜ国民への補償が遅いんだろう、というのは政治の問題ね。メディアの取り上げ方も比較・研究できそうです。新型コロナウイルスひとつとっても、たくさんの「問い」が立てられます。自分で問いを立て、自分で調べてレポートを書いてみる。これは、ひとりでできる、立派な探究型学習ですね。

 これまでは、朝遅刻せずに着席して、先生の授業についていく、「周りに合わせること」が評価されてきました。でもコロナ後は変わります。まず、不登校という概念はなくなるし、いつも友達と一緒にいて同調する付和雷同型のコミュニケーションは通用しなくなるでしょう。

オンラインの授業では無口な子が活躍するかもしれない。いま必要なのは、自分で考えて自立すること。これから必要となる「生きる力」は大きく変わるのですよ。

※女性セブン2020年6月4日号

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