「ある日、会社の近くまで来ていたキャバ嬢を発見して……。逃げました(笑)。で、怖くなって、コロナが落ち着くまでは行くまいと腹を決めたんです。これは僕の性格によるのかもしれませんが、こういう時期の営業って、逆効果だと思うんですよ。自分たちのことばっかで、客のことをあまり考えてないなって感じてしまう。かえって行く気ゼロになって、僕にとっては、ありがたかったですけどね」
もちろん、大変なのはわかるんです。ただ、キャバ嬢もいろいろじゃないですか。アルバイトで自分の小遣いを稼いでる大学生もいれば、キャバクラの稼ぎで子供を養ってるシングルマザーもいる。そういう意味でも、支援って難しいなと思います」
◆いかに金を使っていたかを思い知った
緊急事態宣言下で、オンラインキャバクラを始める店もあれば、「休業要請」に従わず営業を続ける店もあるなど、対応はそれぞれだ。そんななか、“趣味”を奪われた貴司さんはどう過ごしていたのか。
「1カ月くらいは大人しくしていました。夜はゲームやったり、ネトフリの配信ドラマ見たり。時間ってこんなにあるんだって。有意義でしたね。でも何より、金がある。楽しんでいたわけだから、無駄だったと言いたくないけど……自分がいかに金を使っていたかを思い知りました。で、いい機会だから、このままキャバクラ通いをやめようと思い始めたんです。
でも、GWくらいから、そろそろ女の子と喋りたいなーって思ってきて、どうしようかなと考えて、勇気を出してSNSのマッチングアプリに登録してみました。こういうの、自分がやるとは思ってなかったから、自分でも驚いています(笑)」
コロナによって婚活もオンライン化が進んでいる。マッチングアプリの登録者数も増えているという。さて、貴司さんの成果はいかに?