TBSは「2020年は半沢直樹イヤー」というフレーズを掲げて、正月三が日の1月3日に『エピソードゼロ ~狙われた半沢直樹のパスワード~』を放送。これは『半沢直樹』続編の前日譚となるストーリーであり、「春の続編に向けたウォーミングアップ」というムードでファンを喜ばせました。

 次に2月11日から3月31日まで、ラジオドラマ『半沢直樹 敗れし者の物語by AudioMovie』 を8週間にわたって放送。前シリーズに登場した東京中央銀行大阪西支店の浅野匡支店長(石丸幹二)、「机バンバン」こと人事部長の小木曽忠生(緋田康人)、西大阪スチール社長の東田満(宇梶剛士)、金融庁検査官の黒崎駿一(片岡愛之助)ら悪役が登場して話題になりました。

 さらに特筆すべきは、「続編スタートに先がけて前シリーズの特別総集編を日曜劇場で放送する」という戦略。ドラマの総集編(再放送)をゴールデンタイムで2週×約2時間にわたって放送するのは異例の編成であり、この情報が解禁された3月15日は各メディアが驚きを交えて報じました。

『半沢直樹』続編にかけるTBSの熱量は過去最高レベルであり、だからこそ「誤算はあったけど、いったん“池井戸劇場”から離れて『99.9 刑事専門弁護士』を放送することを最善策として選んだ」ことが推察されるのです。

 視聴者を7年間待たせた上に、放送直前になって2か月以上待たせていることが、『半沢直樹』の続編にどんな影響を及ぼすのか。いまだ第1話の放送日が発表できないだけに『99.9 刑事専門弁護士』にかかる期待は大きく、新たに撮影された松本潤さんらの特別メッセージや、DVD-BOXに収録されていたオーディオコメンタリーを副音声で放送するなどの工夫も見られます。まずは『99.9 刑事専門弁護士』がどのくらい盛り上がるのか、注目してみてはいかがでしょうか。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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