国内

コロナ対策で総理への視線が変化 霞が関が隠す最大級の爆弾

第一次政権の悪夢ふたたび?(AFP=時事)

 安倍内閣の支持率が20%台の「危険水域」に急落し、芸能人からも「さよなら安倍総理」の声が挙がった。そこに追い打ちをかけるようなリーク報道が相次いでいる。

 2つとも共同通信によるものだが、一つ目の5月25日のものは、〈首相官邸に報告した法務省は、国家公務員法に基づく懲戒が相当と判断していたが、官邸が懲戒にはしないと結論付け、法務省の内規に基づく「訓告」となったことが24日、分かった。複数の法務・検察関係者が共同通信の取材に証言した〉とある。

 もう一つは、スピード承認に前のめりになっていた「アビガン」に関するものだ。共同通信は5月20日の配信で〈(アビガンについて)国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが、分かった。複数の関係者が共同通信に明らかにした〉と報じた。

 こうした報道の背後には、これまで安倍官邸の支配下で“忖度”してきた官僚たちが潜んでいるとみられる。内部事情に詳しい者によるいわゆる「リーク」である。

 安倍首相はそうした「官僚の造反」に苦い経験がある。第一次政権当時、社会保険庁改革を打ち出した途端に「消えた年金問題」が発覚(2007年)して支持率が急落、自民党内から「社保庁役人のリークによる自爆テロだ」との声があがった。さらに天下り規制に乗り出すと、大臣の不祥事が次々に表面化して退陣に追い込まれ、「役人のリークで政権が潰された」(当時の閣僚)といわれる。

 そうした教訓から、首相に返り咲くと官邸に「内閣人事局」を設置して各省庁の幹部人事を一元的に掌握し、忖度官僚を出世させ、気に食わない官僚は容赦なく左遷する“恐怖政治”で官僚をおさえつけてきた。だからこそ今、安倍首相やその“虎の威”を借りて行政を壟断してきた官邸の安倍側近官僚たちはこの状況に恐怖しているはずだ。元文科官僚の寺脇研・京都芸術大学教授が語る。

関連記事

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン