芸能

庄野真代 『飛んでイスタンブール』は親友で戦友のよう

4月の発売から4か月後に『ザ・ベストテン』に初登場

 新東京国際空港(成田)が開港した1978年、日本人にとって海外旅行がようやく身近なものになり始めた年に、庄野真代が歌う『飛んでイスタンブール』がヒットした。庄野が『飛んで~』がヒットした当時、ヒットをきっかけに変わったことについて語った。

 * * *
 自作の曲でデビューしたもののヒットが出ず、5枚目は筒美京平先生に曲をお願いしました。候補作3つのなかにエキゾチックで濃い曲がありました。わ、くさい……と感じたくらい(笑い)。でも翌朝目が覚めたら、その「くさい」曲がぐるぐる頭の中を回っていました。それが『飛んでイスタンブール』です。

 フォーク系の事務所にいたので芸能界のしきたりも知らず、歌番組に出始めた頃は違和感がありました。でも、プロフェッショナルな方たちの仕事を間近で見て自分の歌の世界が広がりました。

 翌々年からバックパックの旅に出て、丸2年で28か国を回りました。昔から兼高かおるさんのように世界のことを見聞きしたかったんです。それを思い出させてくれたのが『飛んでイスタンブール』でした。

 世界旅行をきっかけに環境への関心が高まり、その後は国内外の大学で学び、「国境なき楽団」というNPO法人も主宰しました。コロナのために中止になったんですが、実は今年の8月から再びバックパッカーをやる計画でした。西安を出発してシルクロードを西進する。その終着点がやっぱりイスタンブールなんです。

『飛んでイスタンブール』はずっと歌い続けています。他人から提供された曲の中ではもっとも長く、濃い付き合いです。親友のようでもあり戦友のようでもある存在ですね。

2000年以降、国内外の大学に学び、音楽を通じた社会貢献活動を行う

●しょうの・まよ/1954年、大阪府生まれ。音楽活動以外に、2000年以降国内外の大学に学び、音楽を通した社会貢献活動を展開。カフェ兼ライブハウス「Com.Cafe音倉」オーナー。公式HP shonomayo.com

【1978年の出来事】
高層ビル「サンシャイン60」開館/新東京国際空港開港/ディスコがブームに/サーフィン・ファッション流行/映画『スター・ウォーズ』/『未知との遭遇』ヒット/「口裂け女」「たたりじゃー」「フィーバー」が流行語に

※週刊ポスト2020年6月12・19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン