ライフ

蚊が媒介の恐ろしい病気 デング熱、日本脳炎、フィラリア症

蚊の本当の恐ろしさはさまざまな病気を媒介すること(イラスト/つぼゆり)

 夏が近づいてくると、気になるのが「蚊」だ。ブーンと周りを飛んで、刺されたらとてもかゆい。時には病気を運んでくることもある…。できるだけ、刺されないように対策したいところだ。

 蚊というと真夏に多いイメージがあるが、実は、猛暑を避けた梅雨時や初秋の台風シーズンにその数が増えるという。害虫防除技術研究所所長の白井良和さんが説明する。

「25~30℃が蚊にとっては最適な気温。卵から成虫へと育ちやすく、メスも吸血活動に励みやすいんです。しかし30℃以上の猛暑になると、浅い水場(水たまり)が干上がってしまい、産卵場所がなくなってしまいます。たとえ卵を産めても、幼虫期間の約1~3週間の間に水が蒸発すると死んでしまうので、猛暑は蚊にとって大敵といえます」

 つまり梅雨と、猛暑が明けた台風の時期は産卵場所である水場が増えるため、蚊が大量発生するというわけだ。蚊も暑くてだれている、というわけではないようだ。この時期は特に気をつけて退治した方がいい。飛んでくる成虫を1匹ずつ潰すことも必要だが、元を断つのが効果的。産卵場所となる水場を作らないようにすることが大切だ。

◆蚊は感染症も媒介 吸われる前に退治を

 蚊の恐ろしさは、血を吸われるとかゆくなることではなく、寄生虫からウイルスまで、さまざまな病気を媒介する点だ。日本では昔からマラリア、フィラリア症、日本脳炎などの症例があり、2014年8~9月にはデング熱が流行した。

 死に至る可能性もある恐ろしい病気も多いので、たかが蚊と思わず、家の回りに水場を作らないようにしたり、部屋の中に殺虫機器を設置する、出かけるときは蚊除けスプレーを肌にかけるなどの対策をしておこう。

蚊は水が流れているところには産卵しない

※女性セブン2020年7月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン