お相手とされるノ・ミヌ。アップにも余裕で耐えられる美形ぶり(インスタグラムより)

 また、TRAXが所属していた韓国の大手芸能事務所「SMエンターテインメント」は、東方神起やBoA、少女時代、SUPER JUNIORなど韓国を代表するアイドルを育成した会社だ。その会社からビジュアル系ロックバンドが誕生したということで話題性も申し分なく、アイドル好きの中高生たちがロックを聞くきっかけとなったことは間違いない。今でもTRAXの初期アルバムは「聞き飽きない名曲」として音楽配信サイトで根強いファンに愛されている。

 当時筆者は、アルバムは全部持っていたし、いつもTRAXの曲を聴いていた。15年以上も前の話だが、ミヌは「Cyworld」(韓国のSNS、現在はサービス終了)という、自分の部屋やアバターを作って、着せ替えしたり音楽を流したり、日記や写真を掲載して交流するサイトで、「オズのアリス」というニックネームでファンと交流していた。その当時はファンのことを「ファンジャ(患者)」と呼んでいたっけ…。そのミヌが大人になって、日本の国民的女優と熱愛報道が出るなんて、「やったね!」と心から応援したい気持ちだ。

 ミヌは、2006年にTRAXを脱退し、2010年にはSMエンターテインメントに対し訴訟を起こすなどの問題もあったが、その後も音楽活動を続けている。2008年にインターネットテレビ向けに制作された韓国映画『Story Of Wine』では、収録された全7曲をミヌが作詞・作曲。このうち6曲はミヌ本人が歌っており、美しいメロディーの曲もあれば、気分が上がる軽快な曲もあり、才能に溢れた感受性豊かなアーティストであることがわかる。

 その後俳優としても活動し、2019年には高視聴率韓国ドラマ『ジャスティス2-検法男女』にメインキャストの一人として出演、「多重人格者の救命医」という難しい役を見事に演じきった。日本でもコアなファンが多く、素晴らしい才能の持ち主だけに、今回の熱愛報道で知名度をさらに上げ、活躍の幅を広げていってくれることを期待している。

【趙章恩】
ジャーナリスト。KDDI総合研究所特別研究員。東京大学大学院学際情報学修士(社会情報学)、東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。韓国・アジアのIT・メディア事情を日本と比較しながら分かりやすく解説している。趣味はドラマ視聴とロケ地めぐり。

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