ライフ

進化しない人間の性愛 男にとって女が「永遠の謎」である理由

男はどうして女の考えがわからないのか?(イメージ)

 ベストセラー『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)、『上級国民/下級国民』(小学館新書)などの著者である作家の橘玲氏が、科学的根拠をもとに男女のタブーに斬り込む最新刊『女と男 なぜわかりあえないのか』(文春新書)が話題となっている。なぜいま「男女の違い」を論じる書を手掛けたのか。橘氏に聞いた。

 * * *
 恋愛やセックスはいつの時代でもひとびとの最大の関心事ですが、小説や映画、マンガなどで情緒的に語られるばかりで、アカデミズムの世界ではずっとタブーとされてきました。それが21世紀に入って、海外では女性研究者を中心に野心的な研究が続々と出てきました。

 日本では不思議なことに、こうした研究はこれまでまったくといっていいほど紹介されてきませんでした。それを残念に思っていたので、週刊誌で連載する機会をいただいたときに、誰でも楽しめる性愛の研究をまとめてみたらどうだろうと思ったのがきっかけです。

(個人的に印象的だった研究を問われて)いちばんの衝撃は、「10人の父親のうち1人は他人の子どもを知らずに育てている」というデータですね。「そんなわけないだろう」と思ったんですが、過去の複数のDNA検査の結果を総覧してみると確かにそうなっている。そのなかに日本の研究がないのが救いですが、「日本だけ特別」なんてことはおそらくないでしょう。

「男はいくつになっても若い女が好き」「35歳を過ぎた女は結婚がむずかしくなる」というのは、みんな漠然と「そうだろうな」と思っていたでしょうが、たんなる経験則ではなく、北米で年間1000万人が利用する婚活サイトのビッグデータを解析した結果として示されました。これは街頭アンケートの類とは違って、男性会員がどんな女性に誘いのメールを送ったかに基づいているので、きわめて頑健な「根拠のある主張」です。

 カナダの女性神経心理学者による「女は身体的な興奮と主観的な興奮が一致しない」という実験結果もびっくりしました。男はペニスの勃起と性的興奮が完全に一致しますが(興奮にしないと勃たない)、女はヴァギナが興奮しても主観的には性的興奮を感じていないことがある。これは男にとって驚天動地の話ですが、知り合いの複数の女性から「そんなの当たり前だと思っていた」「橘さんが驚いたことに驚いた」といわれて、さらにびっくりすることになりました。

関連記事

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン