「トラベル警察」の出現も危惧される

●勝負その3 どっちが建前優先か

 かつては「布マスクではウイルスは防げない」と、さんざん言われていたはず。しかし、政府はドヤ顔で布マスクを配りました。「Go To」でも、強行したい側は「事業者に感染対策を義務付ける大丈夫」と言っています。どんなに対策しても防ぎ切れないことは、言っている側だって十分にわかっているはず。この勝負、より苦しい主張の「Go to」に軍配。

●勝負その4 どっちが国民感情を逆なでしているか

 アベノマスクは多くの国民を呆れさせました。ご丁寧なことに安倍首相は、今も毎日アベノマスクを付けて、国民感情を逆なでし続けています。いっぽう「Go To」も、修学旅行が中止になったり帰省を我慢している人も多かったりする中、「どんどん移動しろ」と言われても戸惑うしかありません。ここは安倍首相の顔を立てて、アベノマスクの勝ちで。

●勝負その5 どっちが日本のダメさを体現しているか

 アベノマスクもこの時期の「Go Toトラベル」も、それぞれに忖度や利権がチラチラ見え隠れして、日本のダメさを感じさせてくれます。アベノマスクは日本のダメさウイルスを筒抜けにしましたが、このまま「Go To」が実施されたら、ダメさの体現という点ではけっして引けを取りません。実施に向けて進んでいる現時点では、この勝負、引き分けです。

 白熱した勝負でしたが、お互いに2勝2敗1分けで引き分けとなりました。しかし、これを書いているあいだにも、刻一刻とキャンペーンに対する逆風が強まっています。変更や中止という判断になった場合、勝負その5はアベノマスクの貫録勝ちとなり、トータルでもアベノマスクに軍配が上がります。

「Go Toトラベル」関係のみなさまにおかれましては、ぜひとも「今はやめておこう」というご英断を。そうすると、この5番勝負でアベノマスクに勝ちを譲るという嬉しいおまけ(?)もついてきます。「Go To」の勝利を陰ながら願っております。

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