一方前走同じクラスで3番人気以内に推されながら、先週馬券圏外に去った馬は15頭いたが、そのうち13頭までが前走より人気を落としていた。前走からの巻き返しが難しいと判断されたのだ。
「前走5番人気以内」で「前走の着順にかかわらず今回も5番人気以内」…これが馬券圏内に入った関西馬のセオリーだ。
当たり前のようだが、このセオリーはキャリアの少ない未勝利、1勝クラスに限ってのこと。サンプルは少ないが、2勝クラス、3勝クラスでは前走も先週も人気薄だった馬が馬券圏内に入っている。これはこれで難しい。
付け加えるなら、馬同様、大挙新潟にやってきた栗東所属の騎手が元気で、乗り替わりでの勝利も多かった。幸騎手、福永騎手、川田騎手、松山騎手などがコンスタントに馬券に貢献しているし若手の西村淳騎手も好調。3月のデビュー以来ずっと関西の競馬場で騎乗していた泉谷騎手も関東の競馬場に初見参して1勝をあげた。多くの関西騎手が新潟に来ているので「アウェイ感がハンパない」ということもないのだろう。
美浦所属では関西馬に騎乗したときの三浦騎手が4回馬券圏内に入っている。関東馬への騎乗では柴田大騎手と菅原明騎手の奮闘が目立った。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。