注意しなくてはならないのは、既婚男性と不倫関係を持つことは、その男性の婚姻関係がすでに破綻して離婚同然の状態にあるような特別の場合を除き、その配偶者の権利を侵害する不法行為になり、奥さんに知られると慰謝料の請求を受ける可能性があります。
次に、男性が「お金を返さないと会社にバラす」と言っていることへの対策ですが、既婚男性との不倫関係は、人に知られたくないあなたのプライバシーである個人情報ですし、もし外部に出されるとあなたの社会的評価を傷つけることになります。民事的にはプライバシー侵害や名誉毀損の不法行為になります。
また、男女関係のもつれの末、腹いせにあなたの名誉を毀損する暴露を勤務先に告知すると、ストーカー規制法が禁止する「つきまとい」にあたりますが、まだ実際の行動はありません。とはいえ、あなたの困惑の程度によっては、「名誉を毀損するぞ」と脅迫しているとも言えます。
そこで、いまのうちに、警察に相談するとともに、男性に対して違法な行為をしないように求め、違反した場合には法的手続きをとることを警告した文書を送付するのがよいと思います。また、緊急の必要性があれば、裁判所による差止命令を求める方法もあります。
対応策はあるので、弁護士に相談することをおすすめします。
※女性セブン2020年8月13日号