『冬ソナ』の俳優ペ・ヨンジュンをはじめ、韓流スターたちが来日するたび空港にファンと報道陣が押し寄せた
かつては“おばさま”たちのものだった韓流は、ブームを繰り返すごとに新たな世代のファンを獲得していく。ドラマ『美男≪イケメン≫ですね』は10~20代に人気を博し、主演のチャン・グンソクのブレークとともに「第2次ブーム(2010~2011年頃)」が到来。東京・新大久保のコリアンタウンが韓流ファンの「聖地」と化し、「グンちゃんグッズ」が飛ぶように売れた。東方神起や少女時代、KARAなどの活躍もあり、休日には3万人以上の韓流ファンが殺到。地価は2倍以上に跳ね上がった。
日本のテレビ局も過熱する韓流ブームを見過ごさず、フジテレビでは「韓流α」という韓国ドラマ枠もできたが、その状況に対し日本の若手俳優が《8(チャンネル)は今マジで見ない》と批判ツイートをしたことを機に、フジテレビ前で嫌韓デモも起きた。
2014年には新大久保の客足が全盛期の4分の1まで減少。一方、若者世代の韓国カルチャーへの関心は高まり続け、韓国語で「美少女」を意味する「オルチャン」スタイルが大流行した。日韓国交正常化50周年を迎えた2015年からの「第3次ブーム」も、若者がBTSやTWICEを支持したことが発端になった。芸能界きっての韓国エンタメオタクであるお笑いコンビ・スクールゾーンの橋本稜はこう話す。
「第3次ブーム以降は芸能だけでなく、食べ物や化粧品などさまざまなジャンルにブームが波及しました。新大久保でお気に入りの韓国料理店を見つけて、いつか韓国の本店へ行こうと胸を躍らせる人が増えたんです」
BTSの世界的活躍とともに加速した第3次ブームは、コロナ禍によって「第4次」へと移行する。
※女性セブン2020年8月20・27日号