安打製造機・マシンガン打線の中核だった鈴木氏

 NPBに行きたい。選手たちはその目標に向かって野球に打ち込んでいるが、現実は厳しい。鈴木監督の古巣であるDeNAの二軍と3月にチーム初の対外試合を行ったが3?12で大敗を喫した。ベンチで采配をふるい、チーム全体の力だけでなく、個々の能力でもプロとの差を痛感させられた。

「DeNAの百瀬(大騎)、知野(直人)、楠本(泰史)、細川(成也)、伊藤(裕希也)……プロ野球選手って凄いなと純粋に思いましたね。将来が楽しみな選手ばかりで、ここから何人が一軍に行くんだろうって。ウチの選手と比べて体の大きさが違うし、パワーや技術のレベルも違う。実際に対戦したことで選手たちもプロに行くレベルを体感したと思う。

 でも、このレベルよりさらに上に一軍の選手たちがいる。大きな差はあるかもしれないけどやるしかない。潜在能力を持った選手たちはたくさんいる。反省して、試合で結果を出すために練習する。その繰り返しです」

 神奈川フューチャードリームスは高校時代に野球部に所属していない選手たちもいる。NPBへの挑戦は夢物語に近いが、「挑戦しないと始まらない。僕も覚悟を決めて来ていますから」と鈴木監督の眼光は鋭い。人と人の出会いは運命的な縁になると信じているからだ。

■取材・文/平尾類(フリーライター)

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