青森県の漁師たちのカードが県内の主婦や子供たちをはじめ、ネットで話題になっている。このカードが誕生したのは、昨年の12月。青森県農林水産部水産局水産振興課の木村紀昭さん(32才)が、地元の漁業をPRしようと考える中で、ふと思いついたことがきっかけだ。
「私の前任者が、漁師の皆さんをモデルにポスターを作っていて、これをカードにしたら観光PRになると思いました。青森県は日本屈指の魚と酒の名産地。その最前線で働く彼らのありのままの姿を伝えたいと思ったのです」(木村さん・以下同)
裸にエプロン姿の漁師が、ニッコリと微笑んだり、ポーズをとったり。そのシュールな設定がウケ、SNSを通じてその存在が一気に広まった。
「漁師たちも快諾してくれて、次々と協力者が出てきました。いまでは60人ほどいる漁師がほぼ全員登場しています」
漁師以外にも漁連・漁協の職員や調査船の乗組員などのカードも登場。作成は、木村さんが撮影・デザイン・印刷などをすべてひとりで行っている。
「県内で行われている魚のPRイベントや、スーパーなどで不定期に行われる魚フェアなどで魚を買ってくださったかたにカードをお渡ししています。その噂が徐々に広まり、最近は県外から来場してくださるお客様も増え、1回のイベントで300枚がなくなるほどです。なかには『全種類コンプリートしたい』と、いろんなイベントに来てくださるかたもいらっしゃいます」
カードは、都府県にある青森関連のショップや飲食店でも入手可能だが、通販は行っていない。
「『どこで手に入りますか?』という問い合わせを頻繁にいただきますが、コロナ禍でイベントが開きにくかったり、人の往来が制限されるため、入手困難な面もあり、残念なことにオークションサイトで“5枚4500円”といった値段で取引されているのを見かけました。コロナが落ち着いたら、ぜひ、青森県にいらして最高の魚をご購入いただき、カードをゲットしていただきたいです」
また9月17日に発表された『2020年日本民間放送連盟賞テレビCM部門』にて、同カードをもとに制作された「漁師はヒーロー!食べよう青森の魚(60秒)」が優秀賞を受賞。さらに注目度が上昇中! あなたのタイプは誰?
※女性セブン2020年10月8日号