国内

とにかくマメな菅首相 天敵も脱帽する天性の人たらし術

人と人との関係を大事するという菅首相(時事通信フォト)

 9月16日に第99代内閣総理大臣に就任した菅義偉氏(71才)。菅内閣の最初のサプライズは、その支持率の高さだ。

 菅内閣発足後の各社の内閣支持率は軒並み高水準で、安倍政権に批判的だった朝日新聞の世論調査でも65%と高い支持率となった。一方、不支持率はわずか13%。男性62%より女性68%の支持率が高く、40代、50代の女性の支持率が70%を超えたことも大きな特徴だ。では、なぜ菅内閣の船出が、こんなにも幅広く支持されているのだろうか。

『総理の影 菅義偉の正体』(小学館)の著者でジャーナリストの森功さんは、菅首相そのものへの評価ではなく、「同情票が集まっただけ」と指摘する。

「難病を抱えたまま政権運営をしていた安倍さんが志半ばで退陣に追い込まれ、その意志を継ぐのが苦労人の菅さん、という構図が国民の心を動かした。日本人特有の“頑張ってほしい”という応援ムードになり、高支持率につながったのでしょう」(森さん)

 官房長官時代に記者会見で何度もバトルを演じ、菅首相の「天敵」とさえ呼ばれる東京新聞記者の望月衣塑子さんは、菅首相のメディア対策の巧妙さを指摘する。

「菅さんはメディアの扱いが非常に巧み。総裁選前から急に、各社のインタビューに応じるようになったと聞きます。しかも、読売新聞には『デジタル庁創設』、朝日新聞には『組閣は派閥にとらわれない』など、各社に独自のネタという“アメ”を与えて手なずける。そうすれば批判報道は弱まりますから。

 そもそも、菅さんは生粋の人たらし。横浜市議のときに知り合った記者がずいぶん経ってから特派員になったときはわざわざお祝いの席を開いたり、ある雑誌編集者が昇進したときはお祝いの言葉と共に花輪を贈ったりと、とてもマメな人だそうです。

 またあるときは、一度落選して、その後の選挙で復活した野党議員を国会で見つけると、『よく戻ってこられました』とわざわざ駆け寄って握手して、その日の晩にまた祝福の電話をしたとも聞きました。敵さえも取り込む手腕はすごい」

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン