〈一番売りやすいメロディや歌詞だけが要求されるから、なかなか実験や冒険ができない。創作というのは、ダメなものを作ってしまった次に飛躍することがあるんです。でも今のシステムでは「1回やらせてみる」というのがないでしょ。これはいけません〉(2013年8月号・日経トレンディ)
スポットライトを浴びずに芸能界を去ったアイドルもいる。だが、彼らの筒美京平作品も重要な役割を果たしていたことを忘れてはならない。
■文/岡野誠:ライター。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では本人へのインタビュー、都志見隆や小林和子、野村宏伸など関係者への取材、膨大な資料の緻密な読解を通し、人気絶頂からバッシング、苦境・低迷、現在の復活までを熱のこもった筆致で描き出した。『哀愁でいと』『抱きしめてTONIGHT』などヒット曲誕生秘話も収録。