ライフ

フェイクミートで満足できるか 20年愛食する女性作家の本音

作家の内藤さんがストックする合計2キロの大豆肉

作家の内藤さんがストックする合計2キロの大豆肉

 近ごろスーパーやコンビニで代用肉(フェイクミート)を目にする機会が増えている。大豆やえんどう豆などで肉そっくりの見かけや味を作り出すこのヘルシーフード。果たして本当に満足できる味なのか──。20年以上愛食しているという作家の内藤みか氏がレポートする。

 * * *
 新型コロナウイルスによる自粛生活が始まった際、私は真っ先に大豆肉を通販で買い足しました。

 ひき肉状のものを1kgと、薄切り肉状のものを1kg、1袋は枕ほどの大きさで、どちらも水で戻せば何倍にも膨らむので、かなりの量です。冷蔵庫や冷凍庫でこれほどの量の肉を保存するとなるとかなりのスペースを取りますが、水戻しタイプの代用肉なら常温で置いておけるので重宝しました。

 この20年、代用肉は目覚ましい進歩を遂げました。昔はスポンジ状のような食感があるものもありましたが、今では大豆と言わなければ分からないくらい口当たりも滑らかで、薄切り肉タイプは脂身が載っているようにさえ見えます。肉より少し軽めの印象はありますが、味付けをすればメインの食材として十分美味しくいただけます。

内藤さんが大豆薄切り肉で作った回鍋肉風野菜炒め

内藤さんが大豆薄切り肉で作った回鍋肉風野菜炒め

代用肉と本物の肉の決定的な違い

 私が大豆肉を食べるようになった理由は、体調を崩したことがきっかけで一時的にベジタリアンになったからです。野菜ばかり食べているように誤解されますが、実際はそうでもありません。豆類や雑穀類をメインにすることが多いので、便利な大豆肉を使うようになったのです。

 代用肉はとても重宝しました。当時からレトルトハンバーグやミートソースなど加工されているものは、肉と大差ない美味しさもありました。とはいえ、物足りなさを感じたことは何度もありました。

 かぶりついた時の、あのジュワーッと溢れる肉汁や、肉が焼ける香ばしい匂いなどは、代用肉にはありません。また、肉ならではの濃厚な味わいも得られません。代用肉は下味をつけないと無味なのです。凍り豆腐(こうや豆腐)のような薄めの味わいと言えば分かりやすいかもしれません。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン