国際情報

習近平主席が激賞した中国企業 日本企業の情報窃取していた

中国企業による産業スパイ事件?

中国企業による産業スパイ事件?

 積水化学工業の元社員が10月13日、自社技術の機密情報を中国企業に漏らし、不正競争防止法違反容疑で書類送検された。一方、送検前日となる12日の午後には、習近平中国国家主席が情報を受け取っていた広東省潮州市の中国企業本社を視察し、「技術や製品の自主開発力に優れ、絶えず技術を向上させ、国際協力を高めている」などと激賞していたことが明らかになった。

 日本メディアが14日、大阪府警による元社員の送検の事実を報道すると、中国側は積水化学の技術を盗用したことについて報道管制を敷いたという。この中国企業は通信機器部品メーカー「潮州三環グループ」。昨年の中国電子部品業界100強ランキングで9位と毎年上位に入り、研究開発者は2000人以上を擁し、独自の技術開発力の高さで知られる。

 送検された元社員は2018年8月上旬~昨年1月下旬、積水化学工業の導電性微粒子の製造工程に関する技術情報について、潮州三環グループの社員にメールで送るなどした疑いが持たれている。導電性微粒子は、スマートフォンのタッチパネルなどに使われる電子材料。積水化学は導電性微粒子の製造の高い技術を有し、世界トップクラスのシェアがある。これに目を付けたのが潮州三環グループの研究開発者で、元社員に接触。元社員は当時、技術開発部門に所属し、機密情報にアクセス可能だったという。

 大阪府警が書類送検した10月13日、元社員は潮州市の同グループ本社で、同社の研究開発者と接触していた。大阪府警は事件の全容が不明との理由で、現段階では元社員の逮捕を見送っているが、中国企業による産業スパイ事件であることは明らかだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン