●スキャンダルも柳に風
かつて浮き名を流した恋愛相手に堤真一や真田広之。さらに大物財界人や大企業経営者の愛人、という噂まで週刊誌に書き立てられても動じない。7歳年下の長谷川博己との同棲話はファンの反感を生みそうだが柳に風。数々の恋愛スキャンダルに影響を受けないあたりも、大物らしさが漂う。
●安住せず、変化する意欲
メジャーな作品以外に、地味でも説得力のある良作を選び役者としての力を付けてきた。例えば中年主婦が突如成長の旅に出ていく『だから荒野』(NHK)では「変わろう」という意欲に満ちた主人公を熱演。今に安住してイメージを守ろうとするより、攻めて変わっていく大物のアグレッシブさが伝わってきた。
●実像がわからないミステリアス感
私生活はあまり見えてこないが、実は「現代アート好き」でコレクターでもあるとか。一般的な趣味とひと味違った、独自の世界を持つ。そのミステリアスな感じも大物っぽい。
……と書き切れません。そんな鈴木京香さんと中井貴一さん、大物2人に見合った「大人のコメディ」に徹すれば、『共演NG』の人気は沸騰するはず。ただ気になるのは、第一話と比べ第二話の視聴率が2.5ポイントも落ちたこと。第一話を期待して見た視聴者が離れた可能性を示唆しているのか?
ディスりの応酬、業界タブーといった「ネタ」を意識し仕込み過ぎていることが、逆に子どもっぽいドラマの印象につながっているのかもしれません。今後、そうしたウケ狙いの沼に足を取られず、大物2人の魅力を存分に活かしきれるかどうか──全てはそこにかかっていそうです。