“恋愛ソングの女王”松任谷由実

“恋愛ソングの女王”松任谷由実

大石:そこは曲を聴いてそれぞれに感じ、考えてくれると思います。私は原作を脚色するにあたり、杏・優子・まりを通して、日常ではごく普通にお母さんをしているけれどちょっと刺激したらパンと弾けてしまうようなふつふつと眠っているエロスを描くことで、見る人に「私もそうかも」と感じていただければ成功かも、と思いました。母でも妻でも独身でも、女性の命の中に必ずあるエロス。

松任谷:人間にとって大事ですよね。

柴門:恋心やエロスを漫画で描いていると、作品は実体験を基にしているのかと聞かれることもありますが、まったくない感情は描けません。自分のわずかな経験をすごく膨らませて、漫画の台詞を創り出すんです。「よし描くぞ」と集中して、1ミリでも自分の中で動いた感情を大切に育てながら。

松任谷:感情を育てる中で増幅の波形が記憶にある映画のワンシーンなどと共鳴して、また違う増幅をしたりして。

大石:本気を出したときに何かがフッと浮かんでくる。ちょっとした感覚を何万倍にも膨らませる想像力を常に鍛えておかないとできないな、というのは私も脚本を書いていていつも感じます。

柴門:自分の心と対話する時間ですね。

大石:情報の中を泳いでいると生きてる気がしますが、自分と語り合わないと、手応えのある人生は見えてこないんじゃないかと思います。仕事においても、恋やエロスにおいても。

松任谷:おふたりには私のラジオ『Yuming Chord』(TOKYO FM)にもお越しいただき、その模様が11月13日と20日に放送されます。大石さんは胸をすく台詞を聞いているような、柴門さんは動き出しそうな画作を見ているような、おしゃべりにもそれぞれのお仕事が表われているようなグルーヴがあって、楽しかったです。

 * * *
 3人の赤裸々トークはラジオでまだまだ楽しめます。リスナーからのリアルな恋愛相談への“神”たちの本音回答は必聴! 『松任谷由実のYuming Chord』(TOKYO FMをはじめとするJFN系列全国38局ネット、毎週金曜11時~)。3人の登場回は11月13日(金)、11月20日(金)。

◇ユーミンのニューアルバム『深海の街』が発売!
通算39枚目となるオリジナルアルバムが、約4年ぶりにリリース。『恋する母たち』の主題歌『知らないどうし』のほか、『WBS』(テレビ東京系)テーマソング『深海の街』、『刀剣乱舞-ON LINE-』新主題歌『あなたと 私と』など全12曲を収録。2020年12月1日発売

撮影■江森康之 取材・文■渡部美也

※女性セブン2020年11月26日号

“ラブストーリーの名手”大石静さん

“ラブストーリーの名手”大石静さん

“恋愛漫画の神様”柴門ふみさん

“恋愛漫画の神様”柴門ふみさん

関連キーワード

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン