ライフ

腸活ブーム到来で「大便」についてオープンに話せる雰囲気に

指原

指原も実践しているという「腸活」

 古くから人々は健康になる方法を求め続けてきた。現代の日本に限っても、紅茶キノコやナタデココ、水素水や酵素、ぶら下がり健康法やあらゆるエクササイズの類いまで、さまざまな健康ブームがやって来ては去っていった。

 そして、昨今は腸内環境を整えることで健康体を保とうという「腸活」が注目されている。指原莉乃(27才)や広瀬すず(22才)といった有名人も実践し、腸活にすべてを捧げるとさえ言われるモデルの加治ひとみ(33才)が日本テレビ系『人生が変わる1分間の深イイ話』(2020年3月16日放送)で特集されたこともあった。

 さまざまなブームに踊らされるも、結局また不健康に悩まされる「不調難民」が長い道のりを経て、いまたどり着いたのが「腸活」である。マーケティングコンサルタントの西川りゅうじんさんが指摘する。

「以前の健康ブームと違うのは、食べ物や運動など何かひとつのものに飛びつくのではなく、食事と運動を総合的にとらえ、腸が最も大事なのだと気づいたこと。心身のトータルケアを考えるなかで、健康作りの王道である腸活に注目するようになったのです。

 特に女性は腸の悩みに敏感です。女性の死因1位は大腸がんで、2人に1人が3日間便の出ない便秘に悩んでいます。腸が悪いと肌の状態が悪くなることも経験的に知っているし、新型コロナで腸活の免疫力増強やメンタルを回復する力も見直された。女性にとって腸は身近な問題だからこそ、腸活に注目が集まるのでしょう」

 消化器内科専門医で江田クリニック院長の江田証さんも、近年、日本人女性の腸内環境が悪化したことが背景にあると指摘する。

「もともと日本人は海藻や食物繊維が多い食事でしたが、脂肪の多い西洋食が主流になって腸内環境が悪化しています。なかでも小腸で腸内細菌が過剰に増えることでガスがたまり、お腹が張って便秘になる女性が増えています」

 腸活が注目されるとともに、“うんち”に対する意識も変わりつつある。

 これまでの日本社会では、排泄や大便について公衆の面前で話すことはタブー視されてきた。学校の男子トイレで「大」の個室に入るといじめられるため、男子トイレをすべて個室にした小学校もあるほどだ。

 だが時代は変わりつつある。何しろ冒頭で紹介した通り、いまはトップアイドルがテレビ番組で「うんち日記」を友人に送ることを公言するようになったのだ。

「うんちのことをオープンに話すハードルはちょっとずつ低くなっている印象です」

 そう語るのは、大便の状態を記録することで腸活を実践するアプリ『ウンログ』広報の長瀬みなみさんだ。

「そもそも食べることは出すこととつながっていて、人は生きていれば、みんなうんちをします。腸活は腸内環境を整えることですが、では整ったことがどうしてわかるかと言えば、うんちの色や形を見るからです。腸活という行為の出口であるうんちに注目するのはとても大切です」(長瀬さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
初めて万博を視察された愛子さま(2025年5月9日、撮影/JMPA)
《万博ご視察ファッション》愛子さま、雅子さまの“万博コーデ”を思わせるブルーグレーのパンツスタイル
NEWSポストセブン
尹錫悦前大統領(左)の夫人・金建希氏に贈賄疑惑(時事通信フォト)
旧統一教会幹部が韓国前大統領夫人に“高級ダイヤ贈賄”疑惑 教会が推進するカンボジア事業への支援が目的か 注目される韓国政界と教会との蜜月
週刊ポスト
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン