リアリティーにこだわった千代の生家
大正から昭和にかけてを描く『おちょやん』の世界観を作りあげるのは、朝ドラ『半分、青い。』や『スカーレット』で美術デザインを担当したNHK大阪の掛幸善氏と、ドラマ『あすなろ白書』や『ロングバケーション』、『過保護のカホコ』などを手がけた美術空間デザイナーの荒川淳彦氏。最強タッグが、ドラマに命を吹き込む。
千代が幼少時代を過ごすのは、隣の家まで歩いて30分かかるという山の中。貧しい暮らしのため、家というよりあばら屋で、千代とヨシヲは身を寄せ合うようにして暮らしている。
「通常はスタジオのセットで撮るのですが、今回はオープンセット。主人公のモデル、浪花千栄子さんが育った大阪の富田林市に家を建て、鶏小屋を造り、そこで撮影しました」(櫻井氏)
というだけあり、空間の香りまで伝わってきそうだ。